今回はドローンに使われている電波の周波数について、かんたんに解説していきます。
ドローン本体や送信機に使われている周波数
DJIやトイドローンの周波数 2.4Ghz
日本のAmazonなどで売られているトイドローンと言われるジャンルの機種は、一般的に送信機、ドローン本体ともに2.4Ghzを使用しています。
送信機から機体の操縦に使う電波と、ドローンのカメラからの映像をスマホに飛ばしたり、FPVゴーグルに飛ばしたりするときに電波を使用します。
一般的には送信機からドローンに飛ばす電波は2.4Ghzの周波数帯を使用しているます。
ドローンからスマホの画面やFPVゴーグルの画面に飛ばす電波には2.4Ghzまたは5.8Ghzの電波を使用します。
5.8Ghz帯の電波は遅延が少ない為、ドローンレース機のFPVには5.8Ghzの電波を使用しています。
2.4Ghzの送信機やドローンには技適マークが必要
2.4Ghzの電波を使用しているドローンの送信機や、ドローン本体には、技適マークと言われる「技術基準適合証明」がついている必要があります。
これはメーカー(販売者)側が取得して、無線機にシールや印字するのが一般的です。
日本で多く使用されているトイドローンやDJIのドローンは、送信機、機体ともに2.4Ghzを使用したものです。
メーカー(販売者)が技適を取得していれば、2.4Ghzの周波数には免許や申請の必要がありません。
5.8GhzのFPVドローンの場合は
FPVゴーグルを顔に装着して飛ばすような、5.8Ghz帯のドローンを飛ばすには「アマチュア無線4級以上の免許」と「アマチュア無線局の開局」が必要になります。
免許の取得はそこまで難しくはないのですが、無線局の開局がめんどくさいです。
しかも無線局の開局の申請は、開局する無線機(VTXやFPVカメラ付きVTX)を手元に用意してから申請するというかなり面倒な手順になっています。
購入予定の無線機があっても、先に申請をするということはできません。必ず手元に無線機を用意して、その後申請するという手続きが必要なります。しかも申請してから免許状の発行までに1ヶ月くらいはかかります。ちなみに申請する時にVTXの写真などは必要ないので手元に無線機があるかの確認はなかったです
まずはTSSやJARDといった「無線機の保証認定」をしてくれるところに依頼をして、そこで無線機が日本の電波の法律に問題ないOKが出てから、総務省の方に届け出をして免許状がやっともらえるといった流れです。かなりざっくりですいません。
自分は無線機の開局する手続きをするための書類をすべて依頼して作成してもらい、TSSに提出して開局しました。
無線機の台数が多い場合はTSSの方が安くすみます。
ちなみに10台無線機を揃えて申請をして、その申請が通って免許状がきたとします。そのうちの2号機が壊れたとします。その2号機を使用するため同じ型番のVTXを購入したとしても、再度変更の申請をする必要があります。同じ型番なら変更申請は必要ないんじゃない??って思うかもしれませんが、変更の届出が必要なようです。JARDの方に聞いて確認しました。お金がかかりますし、めんどうです(笑)日本に5.8Ghzのドローンがあまり普及しないのもこの電波の面倒な法律があるからでしょう。※無線機をまとめて何台か申請する場合無線機に何号機と振り分ける必要があります。
5.8Ghz帯の電波の利用について
5.8Ghz帯といっても、実際に使用していい周波数は日本では上の表の7波に限られています。
電波を出す機器(VTX)によっても変わってくると思いますが、実際には周波数は上の図のようにかなりの数の周波数に合わせることができます。ただ日本の法律では上の周波数のうちの7波に限られているというわけです。
ちなみに自分はE-1の「5705Mhz」を使用する場合が多いです。(5705Mhz=5.705Ghz)
ドローンレースとかになると、使用する周波数を「E-1 5705」「F-1 5740」「F-4 5800」に合わせて混線しないように飛ばします。
海外のネットショップで売っているドローンを飛ばしたい
海外で売っているFPVドローンにはVTXの系統図がついてくることは、ほとんどありませんので、日本で飛ばす場合はVTX系統図を入手して無線局開局または無線機の追加をおこなう必要があります。
ちなみにVTX系統図は「戸澤洋二」さんという方にお願いすれば譲ってもらえます↓
それか手元にある開局済みのVTXのドローンを換装して飛ばすやり方もあります。
ドローンの本体からでる電波については電波のでるVTXの部分を日本で無線局の開局をしたものと交換すれば大丈夫です↓
DJIのドローンの周波数は?
DJIという有名なメーカーのドローンはすべて2.4Ghz帯の電波を使用してます。技適の取得もしてあるので、日本で法律に問題なく飛ばすことができます。
まとめ
- ドローンの電波には2.4Ghz、5.8Ghz帯がある
- 5.8Ghz帯の電波を出すドローンは「免許の取得、無線局の開局、VTX(電波の出る機器の申請)」が必要
- 2.4Ghzのドローンの場合、送信機と、ドローン本体に技適マークが必要(FPVカメラがない場合(または電波を出す機器がドローンについていない場合は、技適マークは送信機だけでOK)
- 日本の電波の法律は厳しい気がします
海外にも無線関係の規制はありますよ。日本よりさらに厄介な国も少なくないです。
単に、5GHz帯の扱いが違うだけなのと、海外メーカーが日本市場で売ることを気にしていないから、技適を取得していないというだけです。
そうなんですね。海外の事情はあまり知らないので、日本だけ厳しいみたいに書いてしまいました。
当方、海外に住んでいますが、北米とヨーロッパ諸国は免許もいらないし、登録も”250g”までなら、必要なしです。もちろん公園でDroneを飛ばしてもOKです。
Vista-cam(Digital)も自由に使用してOKです。(日本だと手続き等で30万かかる)。
同じ島国シンガポールも北米と一緒な感じです。だからDrone産業が進んでいるのですね。
個人的に、技適マーク制度は。昔よかったのです。なぜなら、世界の電化製品はす出て日本から生まれていたので。今は足かせになっているに過ぎないと思います。つまり優れた海外の製品が輸入しづらい状況です。残念なことです。
5Ghzで免許が必要なのは日本の高速道路にETCがあって5.8Ghzを使っているからです。おそらくETCSystemの国土使用率は1%未満だと思いますが。。。そのために、我々は無駄な年貢を納めないとDroneが飛ばせないのです。涙
ちなみにシンガポールでもETCを使っていたのですが、古い技術で廃止して、”日本の三菱”が開発した新しいシステムで運用しているみたいです。
おそらく、Droneユーザーが海外の状況を知って、一致団結して、法律を改定するように訴えないとだめだと思います。河野大臣あたりに協力依頼したいですねー
Masa さん。こんにちは。
詳しく海外事情を教えていただきありがとうございます。
自分もDigitalを使用したいのですが、お金がかかるので今のところ見送っています。
高速道路についていは知りませんでした(・∀・)
とりあえず、免許は必要でもいいのですが、5.8Ghz帯のドローン(VTX)ごとに申請しないといけない制度だけでもなくなると個人的にはかなり嬉しいところです。
ドローンを飛ばせる環境が日本も少しでもよくなれば、趣味で楽しむ方も増えて盛り上がると思うんですけどね٩( ‘ω’ )و