FPVドローンを楽しみたいけれど、「資格や免許は必要?」「どんな機種がおすすめ?」と疑問をお持ちではありませんか?
特に目視外飛行や商用利用を考えると、法的なルールやスキルが求められることも多く、初めての方には少しハードルが高く感じられるかもしれません。
本記事では、FPVドローンを安全かつ快適に楽しむために必要な資格や免許の種類、さらに2024年のおすすめFPVドローン機種を詳しくご紹介します。
また、資格取得をサポートするスクールや、初心者向けの練習方法もまとめましたので参考になれば幸いです。
FPVドローンとは?使用用途や魅力を徹底解説
FPVドローン(First Person Viewドローン)は、操縦者がドローンの視点で操作することができるドローンのことです。従来のドローンとは異なり、カメラからリアルタイムで映像が送られ、FPVゴーグルやモニター通じてまるでドローンに乗っているかのような視点で操作できます。
FPVドローンは特に以下の用途で人気です
- レース:FPVドローンはレース用に使われることが多く、スピードと機動性が求められます。レースでは障害物をくぐり抜けたり高速で移動するため、瞬時の判断力が試されます。
- 空撮:ドローンに搭載したカメラで、空中からダイナミックな映像を撮影できます。映画や広告映像の制作にも活用されます。
- アクロバット飛行:FPVドローンは急旋回や宙返りといったアクロバティックな飛行が可能で、通常のドローンでは難しい複雑な動きが楽しめます。
FPVドローンの魅力
没入感のある飛行体験
FPVドローンは、ゴーグルやモニターを通じて操縦者がドローン視点で飛行を楽しむことができます。空を自由に飛ぶ感覚や、鳥の目線で世界を眺めるような体験は、他のドローンにはない大きな魅力です。
高い操縦スキルが求められる挑戦性
FPVドローンは一般的にマニュアル操作が多く、操縦者のスキル次第で自由自在な飛行が可能です。アクロバットな飛行や精密な操作を楽しむことができ、操縦技術を磨く喜びがあります。
スピード感とダイナミックな映像撮影
FPVドローンは高速での飛行が可能で、急旋回やフリップといったアクロバティックな動きも得意です。
このため、スピード感のある映像や通常のカメラでは撮影できないアングルからの映像を撮ることができます。
レース競技のエキサイティングな体験
FPVドローンを使ったドローンレースは、世界中で人気を集めています。
高速で障害物を避けながら進むスリリングな体験は、競技者だけでなく観客にとっても魅力的です。
カスタマイズの自由度
FPVドローンはパーツの交換やカスタマイズが比較的容易です。モーターやフレーム、カメラを自分好みにアップグレードすることで、飛行性能や映像品質を向上させる楽しみがあります。
趣味からプロ用途まで幅広い活用
趣味としての空撮やレースだけでなく、FPVドローンは映画撮影や広告用映像の制作にも利用されています。
特に狭い空間や障害物の多い場所でも正確な飛行が可能なため、プロ用途でも注目されています。
FPVドローンに必要な資格と免許を徹底解説
この記事でとりあげている「FPVドローン」とは「FPVゴーグル」を装着して目視外飛行で飛ばすドローンのことをさしています。それを前提に話をしていきます。
FPV(First Person View)ドローンの操作は、臨場感あふれる視点での飛行体験が特徴ですが、条件によっては資格の取得も考慮する必要があります。
ここでは、FPVドローンに関連する資格や免許の種類、法律上の注意点、資格取得にかかる費用などを詳しく解説します。
FPVドローンに必須の資格とは?
まずFPVドローンを飛ばすうえで必要な資格は取り扱う周波数帯によって変わってきます。
2.4Ghz帯の周波数のFPVドローン「DJI FPV」「DJI Avata2」「DJI NEO」などの場合は資格は必要ありませんが、5.8Ghz前後の周波数帯を使用するFPVドローンを飛ばす場合、無線従事者資格が必要です。
5.8Ghzの周波数帯を利用するFPVドローンを飛ばしたい場合は、
趣味で飛ばす場合は「アマチュア無線技士4級」
仕事や業務で飛ばす場合「第三級陸上特殊無線技士」の資格が必要です。
総務省へ無線局開局申請が必要
資格の取得だけでは、5.8Ghz前後の周波数帯を使用するFPVドローンは飛ばす事ができません。
資格にの次に、無線機器(VTX)の保証と、それと合わせて総務省に開局申請をします。無線局の開局ができると、総務省から免許所が発行されやっと飛ばす準備が整います。
業務で飛ばす場合はまた違う流れが必要になります。業務の場合はかなり複座な流れになりますので、ドローン専門の行政書士などに依頼するといいかと思います
目視外飛行をする場合は飛行申請が必要
100g以上のドローンで目視外飛行(FPVゴーグルを使っての飛行)する場合は必ず、飛行申請が必要になります。飛行申請に関しては電波周波数の種類に関係なく必要になります。
参考「無人航空機の飛行許可・承認手続」
>>https://www.mlit.go.jp/koku/koku_fr10_000042.html
2.4Ghz 5.8Ghz どちらのドローンから始めればいいのか
2.4GhzのFPVドローンから始めるのにおすすめの人
- 将来的にドローンをどのように活用したいか決めていない
- 免許の取得はめんどくさい
- 綺麗な映像で空撮を体験してみたい
- とりあえず早く始めたい
5.8GhzのFPVドローンから始めるのにおすすめの人
- 国内でやっているドローンレースに出てみたい
- スピード感があるフリースタイルでのFPV飛行がしてみたい
- 100g未満のマイクロドローンに興味がある
- 好きなパーツなどを選定して自作でドローンを作ってみたい
- 綺麗な映像で空撮体験してみたい
- 免許の取得から開局申請など飛ばすまでに最低3ヶ月くらいかかるのが苦ではない
かんたんに箇条書きで書いてみましたがこんな感じです。
FPVドローンに必要な無線機器
FPVドローンを飛ばすのに必要になってくるのは「プロポ」「FPVゴーグル」が必要になります。
DJI製品の2.4Ghz帯の周波数で飛ばす「DJI FPV」「DJI Avata2」「DJI NEO」に関してはDJIの専用のゴーグルとプロポを用意して飛ばします。
5.8Ghz帯のアナログ電波で飛ばすFPVドローンの場合、プロポやFPVゴーグルを好きなブランドや価格帯を考慮しながら選んで購入します。
FPVドローンはシミュレーターで練習するのがおすすめ
FPVドローンの基本操作は、スロットル(上下)、ピッチ(前後)、ロール(左右)、ヨー(回転)の4つの動きを組み合わせて行います。
例えば、スロットルで高さを調整し、ピッチとロールで前後左右の移動を行いますが、最初はなかなか思い通りに動かせません。
初めはシュミレーターで練習するのがおすすめです。
シミュレーターを使えば、実際に飛ばす前に操作の基礎を学び、ドローンの挙動に慣れることができます。
中でも「LiftOff」や「Velocidrone」といったシミュレーターはリアルな物理エンジンが搭載されており、実機に近い操作感を再現できる点で人気です。
これらのシミュレーターでは、ドローンの設定をカスタマイズして、実機の操作感に近づけることも可能です。
特にFPVドローンのレースや高精度な空撮を目指す場合、シミュレーターでの反復練習が技術向上の近道となります。
実機ではリスクが伴う難易度の高い操作も、シミュレーターなら何度でも挑戦できるため、失敗を恐れずに練習を積めるのが大きなメリットです。
シミュレーターを活用した練習を続けることで、実機練習では得られないフィードバックと経験が積み重なり、FPVドローンの操作技術が大きく向上することでしょう。
参考記事
FPVドローンシュミレーターに関しては下の記事でまとめています↓
>>ドローンフライトシュミレーターまとめ!おすすめは?【FPVの練習】
小型のマイクロドローンで練習するのもおすすめ
初心者向けの小型ドローンも活用して、練習のステップを踏むのも良い方法です。
たとえば「Tiny Whoop」シリーズのような軽量で耐久性のあるドローンは、屋内でも練習ができるため初心者に人気です。
最初は低価格で修理も簡単なドローンを使うことで、安心して練習を重ねることができます。
5.8Ghz帯の周波数ですので、無線免許の取得と開局が必要になります。
関連記事
おすすめの小型のマイクロドローンは下の記事でまとめています↓
>>おすすめのマイクロドローン5選【タイニーフープ】
初心者におすすめのFPVドローンセットと周辺機器
いちばん手っ取り早くFPVドローンを始めるなら、2.4Ghzで価格も安いDJI NEOとゴーグルのセットがおすすめです。無線免許の取得も必要ないので、すぐに始める事ができます。
※機体の登録や屋外で飛ばす場合は飛行申請が必要になります
BetaFPV Cetus Pro
5.8Ghzの周波数帯のセットとなると「BetaFPV Cetus Pro」は送信機とゴーグルがセットになっているので、低予算ではじめることができます。
※無線免許の取得と開局申請が必要になります。BetaFPV Cetus Proは100g未満のドローンなので、機体の登録と飛行申請は必要ありません
初心者必見!2024年おすすめFPVドローン
すぐにFPVドローンを始めたい方におすすめの機種
免許不要ですぐに始められるFPVドローンをまず最初に紹介します。
DJI NEO
機体重量 | 約135 g |
サイズ | 130×157×48.5 mm(長さ×幅×高さ) |
最大上昇速度 | 0.5 m/s(シネモード) 2 m/s(ノーマルモード) 3 m/s(スポーツモード) |
最大下降速度 | 0.5 m/s(シネモード) 2 m/s(ノーマルモード) 2 m/s(スポーツモード) |
最大水平速度(海抜付近、無風) | 6 m/s(ノーマルモード) 8 m/s(スポーツモード) 16 m/s(マニュアル モード) |
運用限界高度 | 2000 m |
最大飛行時間 | 約18分(プロペラガード装着時は約17分) |
最大航続距離 | 7 km |
最大風圧抵抗 | 8 m/s(スケール 4) |
動作環境温度 | -10℃~40℃ |
内部ストレージ | 22 GB |
動画解像度 | EISオフ: 4K (4:3):3840×2880@30fps 1080p (4:3):1440×1080@60/50/30fpsEISオン: 4K (16:9):3840×2160@30fps 1080p (16:9):1920×1080@60/50/30fps縦向き撮影 1080p (9:16) 1080×1920@60/50/30fps |
ジンバル | 1軸メカニカルジンバル(チルト) 安定化機能つき |
最大伝送距離 | FCC:10 km CE:6 km SRRC:6 km MIC(日本):6 km |
DJI NEOは、DJIが提供する高性能かつ使いやすいFPVドローンで、プロフェッショナルやホビーユーザーのどちらにも対応できる設計が魅力です。
- 高精細なカメラと映像品質
DJI NEO FPVは、4Kの撮影に対応しており、FPVドローンの中でも高画質な映像が得られます。広角レンズと低遅延のデジタル伝送により、リアルタイムでクリアな映像が視認でき、臨場感あるFPV体験が可能です。 - モード切替で初心者から上級者まで楽しめる
DJI NEOは、通常の「ノーマルモード」と、高速フライトやアクロバティックな飛行ができる「スポーツモード」「マニュアルモード」を備えており、初心者から上級者まで多様なフライトスタイルに対応可能です。専用のプロポを使用する事で、細かい操作も可能になりFPV飛行を楽しむ事ができます。 - ユーザーフレンドリーな操作性
スマートフォンでの操作も可能。FPV飛行以外にセルフィードローンとしての使用もできます。
DJI NEO FPVドローンは、FPVフライトと高画質な映像を両立したい方や、DJIの信頼性と高性能を求める方におすすめです。
FPVゴーグルとのセットで7万円台で購入できるのでコスパもいいと思います
DJI Avata2
- 4Kの高解像度と広角カメラ
DJI Avata 2は、4Kの高解像度映像と155度の広角カメラを搭載しており、FPVドローンとして非常にクリアで迫力のある映像を楽しめます。豊かな色彩と滑らかな映像が撮影でき、リアルな飛行体験を可能にしています。 - 操作性の高いモード切替と直感的な操縦
スムーズな操作感を実現するDJI Motion Controllerや、通常の送信機での操作に対応しています。さらに、ノーマルモードからマニュアルモードまで飛行モードを切り替えられ、初心者から上級者まで自分に合った操作性を選べます。 - 軽量・コンパクトなデザイン
Avata 2は軽量でコンパクトな設計が特徴で、プロペラガードも備わっており屋内でも扱いやすいです。携帯性も高く、外出先での持ち運びや移動が容易です。 - 長時間のバッテリー持続時間
最大20分の飛行時間を持ち、FPVドローンの中では長時間飛行が可能なため、撮影や練習にゆとりをもって臨めます。これにより、より集中してフライト体験を満喫できます。 - 映像伝送の低遅延と高い信頼性
DJIのO3+伝送システムにより、最大10kmの範囲で安定した低遅延の映像伝送が可能です。これにより、遠距離での飛行や撮影においてもリアルタイムでの確認ができ、よりスムーズな操縦ができます。
DJI Avata 2は、特にFPV飛行初心者やアマチュア撮影愛好者にとっても、使いやすく安全性の高い選択肢です。また、上級ユーザーにとっても、クオリティの高い映像や自在なフライトが魅力です。
DJIのFPVドローンをプロポで操作したい場合、別で専用のプロポを購入する必要があります。
無線免許と開局が必要な機種
5.8Ghz帯の電波を使用するので、無線免許の取得と開局申請が必要になる機種の中から初心使者向けモデルを紹介します。
Cetus X FPV Kit
「Cetus X FPV Kit」は、FPV(First Person View)ドローンを始めたい初心者から中級者までが楽しめるエントリー向けのFPVドローンキットです。このセットには、ドローン本体やコントローラー、FPVゴーグルなどがすべて揃っており、購入後すぐにFPV体験ができるのが魅力です。また100g未満の重量ですので、ドローンの登録や目視外飛行の申請はいりません。
以下、Cetus X FPV Kitの主なポイントを紹介します
初心者向けの設計
- 安定性:高度維持機能があり、離着陸時も安定しています。これにより、FPVドローン操作に不慣れな人でもドローンを安定させやすいです。
- 簡単な操作:コントローラーの設計が直感的で、初めてFPVを使う方でも学びやすい設計になっています。また、「ノーマル」「スポーツ」「マニュアル」と3つの飛行モードがあり、徐々に操作に慣れていくことができます。
FPVゴーグル付き
- Cetus X FPV Kitには高品質のFPVゴーグルが付属しており、ドローンからの映像をリアルタイムで受信可能です。これにより、ドローン視点での飛行体験ができます。
- ゴーグルのフィット感や映像の鮮明さも配慮されているため、没入感が高く、長時間の使用も快適に行える設計です。
軽量で耐久性のあるボディ
- Cetus X本体は軽量な設計で、衝撃に強い素材が使用されています。万が一の衝突や落下にも耐えやすく、初心者が練習用として使うのに適しています。
- モーター部分もシンプルで、壊れにくい作りになっているため、修理やメンテナンスも比較的簡単です。
室内・屋外での飛行が可能
- コンパクトで操作性が高く、室内でも操作が可能です。小型サイズでありながら高い安定性を持っているため、室内での練習にも適しています。
- 屋外でも風が弱い日なら問題なく飛行できるため、さまざまなシチュエーションでFPV体験が楽しめます。
充実したパッケージ内容
- Cetus X FPV Kitには、ドローン本体、FPVゴーグル、コントローラー、バッテリー、充電器など、必要なものがすべて含まれているため、購入後すぐに飛行を始められます。
- バッテリーも複数個付属しているため、連続飛行が可能で、飛行体験を中断せずに楽しむことができます。
Cetus X FPV Kitは、FPVドローンを始めたい初心者にとって、学びやすく、充実したセット内容が特徴の製品です。安定した飛行や直感的な操作性、耐久性に優れた設計で、FPV体験に没入しながら練習を積むことができます。
まとめ
- FPVドローンを飛ばすための資格や免許
5.8Ghz帯の周波数を利用するFPVドローンには無線の資格と開局が必要です。それと100g以上のドローンの場合、ドローンの登録、目視外飛行でのフライトの申請が必要になります。2.4Ghzの周波数のFPVドローンの場合、資格は必要ありませんが、ドローンの登録、目視外飛行でのフライトの申請が必要になります。 - 初心者向けFPVドローンの選び方
初めての方には「DJI NEO」や「DJI AVATA2」といったおすすめモデルから始めるとスムーズです。 - FPVドローンの練習方法
初心者にはドローンのシミュレーターを使って練習するといいです。